ゴキヅル Actinostemma lobatum (ウリ科 ゴキヅル属
 ゴキヅルは本州・四国・九州、朝鮮・中国・ベトナムなどに生育する1年草。河原・溜池の湖岸など、水辺の草地に生育する。茎は細く、まきヒゲでよじ登るツル植物。葉は長さ3〜10cmで、細長い三角形から、基部が広がるものも混ざる。質は薄くてやわらかく、無毛。花は8月から11月に咲き、葉腋から花序が出て、たくさんの雄花と根元付近に少数の雌花ができる。花冠は5つに分かれるが、顎も同じ形なので、10枚の花弁があるように見える。果実は上下の2つの部分からなり、中に2つの種子が入っている。和名は果実を「ふた」付きのおわんにみたて、合器ツルと呼んだからであるという。
 全体的に柔らかい植物であるので、洪水などの大きな撹乱には植物体としては耐えることができないと思われる。おそらく寿命の長い種子によって、撹乱の発生した場所で芽生え、次の世代を作るのであろう。
ゴキヅルゴキヅルの葉
ゴキヅルの花(雄花)ゴキヅルの果実


種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる