ダイセンミツバツツジ Rhododendron lagopus var. lagopus (ツツジ科 ツツジ属
ダイセンミツバツツジは鳥取県中部・岡山県・広島県・山口県・香川県小豆島に分布する落葉低木。暖温帯上部からブナ帯にかけて分布する。尾根などの高木が生育していない明るい場所に生育することが多いが、明るい落葉広葉樹林中にも見られる。高さは数mになり、5月頃に葉と同時に花を出し、濃い紫色の花を咲かせる。葉は枝先に3枚輪生させ、長さ1.5〜3cmでコバノミツバツツジよりも大きく、菱形がはっきりしている。
 ミツバツツジの仲間は地域によって多様な種に分化して地域の名称を冠した種が多い。ダイセンミツバツツジは日本海側の多雪地帯に分布するユキグニミツバツツジ var. niphophilum と変種の関係にある。本種の特徴は、葉の裏面脈上、特に葉柄には密に毛があることで、この点によりユキグニミツバツツジと区別される。若葉の毛は白色であるが、後に褐色になる。
ダイセンミツバツツジの花ダイセンミツバツツジの花
ダイセンミツバツツジの葉(3枚が輪生)葉柄から主脈にかけて、毛が密生する
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