イワヒゲ Cassiope lycopodioides  (ツツジ科 イワヒゲ属)



 イワヒゲは北海道と本州(中部地方以北)に分布し、千島列島、樺太、カムチャッカ半島にも見られる、高さ10センチ程のほふく性の常緑小低木。世界的に見るとイワヒゲの仲間は北極周辺とヒマヤラに10種が知られ、寒帯と高山を代表する植物とされている。大雪山では全域の岩礫地や岩場で普通に見られる。茎はひも状で、鱗片状の葉が密着する。一見するとヒノキやイブキの葉にも見える。和名は岩髭で、岩上に密生する様子を髭に見たてたことから(ヒゲと言うよりヒモ?)。花期は7〜8月で、葉腋から花柄を伸ばして小さな白色の花を咲かせる。花冠は大きくても1センチ程であるが、植物体に比べると不釣合いに大きい。
イワヒゲの花イワヒゲの葉
イワヒゲイワヒゲの葉(拡大)

(画像・文章:森定 伸 +YH)

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