クロマメノキ   アサマブドウ  Vaccinium uliginosum L.
 クロマメノキは、高い山地の岩礫地や北地の湿原に生える落葉小低木。ツツジの類であり、日本に生えるブルーベーリーの木の一つ。秋に食用になる濃い紫色の果実をつける。北半球の高緯度地域に広く分布し、日本では本州中部以北の高山や、北海道の各地に見られる。
 樹高は10から50cm以上になり、生育環境によって変化する。湿原など条件の厳しいところでは、這うように生育することもある。枝はよく分枝し、樹皮は濃い茶色で、断面は丸くなる。葉は小さく、長さ2-4cm程度で倒卵形、裏面は少し白く、短い葉柄がある。花はその年に延びた枝の葉腋につき、花柄は下向きに曲がる。
 名前は、熟した果実の色が黒い豆のように見えることによる。別名の浅間葡萄は産地の一つの浅間山により、地元でそう呼ばれる。果実は食用になり、ジャムなどに加工される。野生状態では、鳥や小動物などの貴重な食料になるのだろう。
クロマメノキ : Vaccinium uliginosumクロマメノキ : Vaccinium uliginosum
クロマメノキ : Vaccinium uliginosumクロマメノキ : Vaccinium uliginosum

文章・画像:太田 謙
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