イワギリソウ Opithandra primuloides (イワタバコ科 イワギリソウ属)
イワギリソウは本州の近畿地方以西から九州に分布する多年草。日当たりの悪い崖地の岩上に着生する。5月から6月、10pほど伸ばした花茎の先に、紅紫色の可愛らしい花を数個咲かせる。和名は白い軟毛のある葉の形や花の形が桐を思わせ、岩桐草となったとされる。日本人好みの味わい深い姿形のためか、自生地では乱獲が絶えず、個体数は減少し続けており、レッドデータブックにも選定されている。栽培は可能なようで、各種園芸雑誌やホームページ上にその方法が記され、増殖した株の流通もなされている。山野草の栽培は植物愛好家なら誰しも手掛けてみたいものであるが、私自身は「とって良いのは写真だけ、残して良いのは足跡だけ。」を心がけている(でも、歳をとって気軽に山歩き出来なくなったら...)。画像は香川県小豆島であり、岡山県内には今のところ自生地は存在しないようである。なお、このページの背景は生育地の岩肌である。