ツマトリソウ Trientalis europaea L. (サクラソウ科 ツマトリソウ属) |
ツマトリソウは北半球に広く分布し、亜高山の草地や林縁に生える小さな多年草。初夏に小さく可憐な花を咲かせる。 茎は直立して分岐しない。葉は広披針形で全縁。上部のものはまとまって付き輪生状となる。花は一見すると頂生しているように見えるが、よく見ると葉腋から花柄がでている。裂片は7烈するものが多いようだが、6烈や8烈のものもある。見たところ裂片の数と雄しべの数は等しくなるようであった。 つまどるとは、鎧の端を別色の糸や皮で継ぎ合わせることである。ツマトリソウの名は、がく片の先端がまれに薄く赤になり、端取っているように見えることにちなむとされる。しかし、残念ながら端取っている個体は見ることができなかった。 |
文章・画像:太田 謙 |