トゲナシムグラ Galium mollugo (アカネ科 ヤエムグラ属) |
スイスの草原で、カワラマツバによく似た花を咲かせている植物に出会った。花はカワラマツバよりも見事であり、葉はどちらかといえばヤエムグラに似ている。ヨーロッパの図鑑で苦労して同定してみると、日本にも帰化している植物は結構多いが、本種もそうでありトゲナシムグラの和名がある。トゲナシムグラはヨーロッパ原産の一年草。海抜2100m程度までの山岳地帯に分布する。茎の断面は四角で、無毛。カワラマツバ程度にしっかりしている。葉は6枚から8枚の葉が輪生し、毛はないか、時に縁に毛がある。葉は約13mmから5mmの長さで狭卵形。花は白色で6月から9月に咲き、長さ2-3mm。茎には逆毛がないので、ヤエムグラとは容易に区別できる。カワラマツバとは葉の形が違うとともに、やはり茎にまったく毛が無い点で区別できる。トゲナシというより、ケナシムグラの方がよかったかもしれない。英語名には、Wild Madder、White Bedstraw、 Upright bedstrawなどがある。Madderはアカネ類、Bedstrawはベットのワラということになる。white Uprightは直立の意味。 |
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