ビロードモウズイカ Verbascum thapsus L. (ゴマノハグサ科 モウズイカ属
 ビロードモウズイカは路傍や空き地、荒れ地に生える2年草。ヨーロッパ原産で、栽培されたものが野生化し全国に広がっている外来種である。
 全体に灰白色の星状毛を密生し、綿毛のようになっていて、この毛がビロードに似た質感であることからこの名がついている。茎は直立し、高さ2mほどになる。茎につく葉は無柄で互生し、葉身の下部が茎にそって流れ、翼となる。根出葉は花が咲くころまで残っている。6月から8月にかけて、茎の先に花序をつくり、5裂する花を密につける。花冠は黄色で、一つの花として見ると、整っていてきれいである。
 アスファルト舗装の隙間からロゼットで生育するビロードモウズイカに出会った。密に生やした毛は寒さや食害に対する抵抗として発達したものと考えられ、将来的に大きく育つことからも、力強い植物なのだと思われる。
ビロードモウズイカ Verbascum thapsusビロードモウズイカ Verbascum thapsus
ビロードモウズイカ Verbascum thapsusビロードモウズイカ Verbascum thapsus
ビロードモウズイカ Verbascum thapsus
文章・画像:瓜生真也
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