キュウシュウコゴメグサ Euphrasia insignis subsp. iinumai var. kiusiana
 コゴメグサの仲間は、南北両半球の温帯から寒帯にかけて広く分布しているという。ミヤマコゴメグサの仲間は、分類しすぎではないかと思えるほど多くの系統に区分されており、図鑑で見ても区別がよくわからない。氷河時代と間氷期に移動を繰り返し、集団によって違いが生じたのであろう。
 キュウシュウコゴメグサは近畿地方北部・中国地方・九州北西部の山地に生育する1年草。葉の鋸歯は鋭く尖り、萼は短くてめだたず、花冠の長さが萼の2.5〜3倍である。花は7月ころから10月まで次々と咲く。葉は光沢があってやや厚い。ジックリ眺めるとオオイヌノフグリに似ている。海抜1200m以上の尾根や岩場、荒地などに生育する。
キュウシュウコゴメグサキュウシュウコゴメグサ(鳥取県大山、1700m)
岩の隙間に生育するキュウシュウコゴメグサキュウシュウコゴメグサの葉
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