コテングクワガタ Veronica serpyllifolia (ゴマノハグサ科 クワガタソウ属) |
スコットランドでの調査の際、小さな青い花が咲いていた。花の色や形などからクワガタソウ属の植物であることはすぐにわかった。ネットで調べてみると、Veronica serpyllifolia であった。その後日本の図鑑を眺めていると、亜高山帯に生育異するテングクワガタにいよく似ているが学名では別種。本文を見ると、V. serpyllifolia にはコテングクワガタという和名が付けられているとの記載を見つけた。北海道などに帰化しているらしい。 コテングクワガタはヨーロッパの低山地の原産とのこと。スコットランドでの生育地も丘陵地帯であった。テングクワガタとの違いは、花柄には短毛だけで腺毛がないことである。あらかじめ意識していないのでそこまでは撮影していないので、毛はあるが腺毛があるかどうかは判断できなかった。しかし、近隣地のフローラリストでは、コテングクイワガタしか記載されておらず、亜高山帯ではないので、おそらくこれでよいと思う。 コテングクワガタは裸地、荒地、駐車場の縁などに生育し、庭園の雑草である。草丈は10〜25cm。花の直径は4〜6mm。英語名はThyme-leaved Speedwell 香草であるタイムの葉を付けたクワガタという訳になろうか。葉に香りがあったのかもしれない。 |
|