アギナシ Sagittaria aginashi (オモダカ科 オモダカ属)



 アギナシは北海道から九州に分布する多年草。水田や放棄水田、湖岸、沼沢地などに生育する。水田雑草でもあるが、生育しているのは水田の周辺部だけのようである。放棄された湿田で優占群落を形成することもある。幼い個体は細い楕円形であるが、成長すると葉の下側は2つに分かれる。花は7月頃から咲き始め、長い花茎の節に3個ずつ咲く。茎の上部には雄花が咲き、根元の方に雌花ができる。種子とともに葉の根元に多数の球芽を付ける。この球芽は種子よりも大くの栄養分を蓄えており、繁殖手段としては有効である。
アギナシアギナシ
アギナシの花(雄花)アギナシの花(雌花)

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