タマネギ Allium cepa (ヒガンバナ科 ネギ属) |
タマネギはペルシャ原産の多年草で明治初期に導入された。現在では食卓に欠かせない食材であるが、日本における歴史は比較的新しい。地中海からペルシャ地域の草本の多くがそうであるように、秋から葉をのばし始め、春に花を咲かせる。比較的寒さに強いので、温暖な地域ではイネを収穫した後に苗を植え、春に収穫する作物であり、北海道などでは夏に栽培される。古くから薬効があるとされており、最近では血液をサラサラにする効果があることで話題となった。 タマネギは軒下などにつるして貯蔵する。湿り気があると発芽・発根しやすい。水耕栽培すると簡単に発根し、染色体も大きいので、根端を利用した細胞分裂の観察にはもってこいである。染色体数は2n=16。 タマネギなどのネギ類はイヌには有毒であり、血液を溶解させる作用があるという。人ではさまざまな効能があることが知られているが、イヌに与える餌には禁物である。ネギからいえば、食べられないための自衛策である。とすれば、タヌキはイヌ科なので、タマネギを食べないのであろうか? イノシシは? 食べるのは人間だけ? |