カサスゲ Carex dispalata (カヤツリグサ科 スゲ属
 カサスゲは南千島・北海道・四国・九州、朝鮮・中国・樺太などに分布する多年草。沼沢地や湿地に生育し、ヨシ群落の下層として生育することも多く、ヨシ-大型スゲの組成を持つ群落の代表的な種である。日照が不足する立地にもよく生育し、他の沼沢生の植物が生育できないような樹木が差し掛かった湿地にも生育できる。地下茎で繁茂し、ヨシが生育しない場所では密な群落を形成する。富栄養な立地では高さ1m前後に成長し、蓑(ミノ)や菅笠(スゲガサ)などを作るのに用いられ、カサスゲの名がある。基部は紅色を帯び、シュロ毛がある。葉の断面はM字型で、幅は4〜8mm。縁はザラつく。5月から6月にかけ、高さ50cmから70cmほどの花茎を出す。頂穂は雄性で、その下に数個の雌小穂を出す。

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