カモノハシ Ischaemum aristatum var. glaucum (イネ科 カモノハシ属)
カモノハシは本州から九州に生育する多年生草本。おもに湿地に生育し、株立ちになって高さ数10cmから70cmになる。湿原としては温暖低地のやや富栄養な立地(沼沢地ではやや貧栄養な場所)に生育している。花期は夏であり、長さ4〜7cmの円筒形の花序を付ける。
花穂は2つに分かれているのだが、見かけ上1つの円筒形に見える。注意してみても、断面が半円形の花序がぴったりと合わさっていることはわからないであろう。このような2つに分かれている花序をカモのくちばしに見立て、カモノハシ(鴨の嘴)との名前が付いた。ちなみに、動物のカモノハシも口がカモのくちばしに似ているからである。
良く似たものに、全体に毛が生えており、海岸に生育するケカモノハシがある。