カラスムギ Avena fatua (イネ科 カラスムギ属)
 カラスムギはヨーロッパから西アジアなどの地域を原産とする一年生草本で、古代にムギなどの畑作とともに伝来したとされる史前帰化植物の1つ。日本各地の路傍や堤防、荒れ地などに生育している。秋に芽生え、春に花を咲かせるライフサイクルは、ムギ畑のサイクルとよく一致している。
カラスムギの小穂
種子を散布したカラスムギ
カラスムギの種子
カラスムギの種子
 カラスムギの小穂は下に垂れ、中には3つの種子ができる。そのうちの2つには長い芒(のぎ)があり、包頴(ほうえい)から飛び出している。種子が稔ると芒は途中で直角に曲がる。
カラスムギのドライフラワー
カラスムギのドライフラワー
 カラスムギは種子が稔ってもかなりの期間、外側の包頴(ほうえい)が落ちずに残っている。これが淡いクリーム色で、日の光に映えて美しい。調査の際に思い立って、ドライフラワーにならないだろうかと試してみた。
 やや緑の残る状態のカラスムギを取ってきて、部屋につるしておいた。これにバラなどを組み合わせると、ちょっとしたものではないかとおもう。しかし、大量の種子がバラバラと落ちてくる。できあがった後に、よく振るって種子を落とさないといけない。
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