オヒゲシバ Chloris virgata (イネ科 オヒゲシバ属
 オヒゲシバは北アメリカ原産の帰化植物で1年草。この植物に最初に出会ったのは瀬戸大橋の与島の造成地。今回は山口県小郡のやはり造成地。荒れた造成地に生育する帰化植物らしい。図鑑では、岡山県は本州で初確認の地、1936年に報告されている。港湾のある地域に帰化しているようで、温暖な地域の沿岸・低地に定着しているようである。
 オヒゲシバは、地面に這うように生育し、四方に茎を斜上する。このような生育の形はカゼクサやオヒシバなどとも共通するもので、踏圧に対して抵抗性が高いのであろう。茎の先端は上方に向かい、花茎は直立する。花序直下まで葉鞘に包まれており、花序の直下に1枚の葉がある。花は8月から10月に咲く。芒は長さ10〜15mmあり、長くて目立つ。若いときには芒や小穂は紫色を帯びることが多いが、熟すと白色となり、長い芒と小穂の護頴に密生する毛が開出するので、まさに白髪の髭という状態になる。穂状の花序は5〜10本が束になり、あまり開かない。葉は幅4〜7mmで二つ折れになり、無毛。
オヒゲシバ稔ったオヒゲシバの花序
若いオヒゲシバの花序:芒は紫色を帯びる稔ったオヒゲシバの穂:長い芒と小穂の護頴に生える開出した毛が目立つ


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