セイバンモロコシ Sorghum halepense var. pinquum (イネ科 モロコシ属)



 セイバンモロコシはユーラシア大陸の熱帯から亜熱帯に広く分布する多年草。日本では1940年代に帰化していることが確認され、関東以西の草原、道ばた、堤防法面、河原などに繁茂している。南方原産の帰化植物らしく、春はあまり勢いがないが、盛夏には高さ2m近くなって繁茂する。葉は中央脈が白く、ススキに似ているが葉の縁はススキのようにざらつかず、切れることはない。晩春から草丈が高くなり、花茎を分化すると枝分かれしはじめる。途中、刈り取られてもいち早く回復して周囲の植物を圧倒する高さにまで速やかに回復してしまう。チガヤよりも刈り取りには弱いが、ススキよりも強い印象がある。地下茎を持つとのことだが、地下茎ではあまり旺盛には広がらないようである。温暖な地域の刈り取り草原ではススキに取って代わる可能性もある。
セイバンモロコシの群落セイバンモロコシの花序
セイバンモロコシの花セイバンモロコシの葉(表、赤褐色の点があることが多い)セイバンモロコシの葉舌

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