ヒオウギ Iris domestica (アヤメ科 アヤメ属) |
ヒオウギの花はアヤメ属としては異端児で、以前はヒオウギ属とされていた。花の形、種子のでき方などをみれば、別属としたくなることにうなずける。遺伝子解析によって現在の属に位置づけられたのだそうだが、DNA万能でよいのか、首を傾げたくなってしまう。花はオレンジ色で美しい。アヤメ属らしくないのは、花弁状の雌しべの柱頭が見えないなどの点と花序の形が異なるからであろう。葉はアヤメ属でもよいような左右から扁平な葉であるが、根出葉ではなく、茎があって互生に出る付き方になる点、異なっている。 ヒオウギは朝鮮・中国・台湾・インド北部などの暖帯から亜熱帯の広い地域に生育し、日本では本州から四国・九州に分布する。花が美しいのでよく栽培されている。ここに掲載したものも栽培されているものである。 英語名はblackberry lily(黒イチゴユリ), leopard flower(豹紋花), leopard lily(豹紋ユリ)。 |
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