ゼンテイカ(ニッコウキスゲ) Hemerocallis middendorfii var. esculenta 
 ゼンテイカは本州中部以北、北海道、南千島、樺太に分布する多年草。ニッコウキスゲの名称の方が有名であるが、種の統合の結果、ゼンテイカ(禅庭花)の和名が適切とのこと。ブナ帯上部から亜高山帯のやや湿った草原に成育し、群生して美しい。花は7月から8月にかけて咲き、1つの花は1〜2日間開花しているとのこと。

ゼンテイカ ニッコウキスゲ Hemerocallis middendorfii var. esculenta (白山)
ゼンテイカ ニッコウキスゲ Hemerocallis middendorfii var. esculentaゼンテイカの葉
尾瀬ヶ原のゼンテイカ群落
 湿原の周辺などに群生していることが多いので、尾瀬ヶ原や霧が峰など、目にしていることが多いように思えるが、実はゼンテイカの開花している時期に湿原を調査することは少なく、一面に開花しているのを見たのは数えるほどしかない。天然記念物の調査には許可をとることが必要だが、観光客の邪魔にならないように、最も花の多い7月から8月の調査を避けるようにとの許諾条件が付いていることが多いからである。

 分類体系に関してはAPG3ではススキノキ科に属するということらしい。わけがわからなくなってしまうので、今回はこのままにしておきます。
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