ツクバネソウ Paris tetraphylla (メランチウム科 ツクバネソウ属) |
ツクバネソウは北海道から九州に分布する多年草。落葉広葉樹林の林床や山道沿いに生育している。ツクバネソウは4枚の葉の中心部に黒い果実が付く様子を羽根つきの羽に例えたものであるが、ユリ科の植物としては似つかわしくない姿をしている。高さ20cm前後の茎の頂端に4枚の葉を輪生させ、その上に伸びる花茎に1つの花を咲かせる(花期は5月から6月)。花披片も4枚で緑色。つぼみの時にはこの花披片が外側を覆っているので、外披片というが内花披片はないので、萼のように見える。おしべは8本で、雌しべの柱頭は4つに分かれている。ユリ科植物の花は3の倍数からなるものが多いが、ツクバネソウは4の倍数となっている。この点と、葉の葉脈が網状である点が、ユリ科植物とは思いつきにくい原因となっている。 |
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