バナナ Musa sp. (バショウ科 バショウ属
 バナナは熱帯を中心に広く栽培される多年生草本。高さは数mになる。昔、バナナといえば、その頭に台湾と付いたもので、台湾バナナという呼び名は良く聞かれたものであった。しかし、いつの頃か日本に輸入されるバナナの本拠地はフィリッピンに移ってしまった。台湾に行ってみると、バナナ畑はあることはありましたが、一面というわけではありません。畑に栽培されているものは、果実にブルーのビニール袋が被せられていた。日焼けと虫害を防ぐのだそうだ。
 バナナはバショウとよく似ている。両者が生育していたならば、花とか果実が付いていないと区別するのは難しいのではないかと思う。栽培されているバナナは3nであり、花が咲いて果実ができても種子はできない。株からの栄養繁殖でふえる、品種改良された作物である。熱帯アジアなどで開始された栽培で品種改良されたものであろう。
 茎は葉鞘が重なって茎状になったものであり、断面を見るとタマネギの横断面のようである。本当の茎ではなく、偽茎という。花序は偽茎の先端から垂れ下がり、基部には雌花が、先端部には雄花が付くのであろう。雄花は果実が稔り始めても次々と咲き、花粉を撒き散らすことになる。赤い花弁状のものは苞であり、その内側に大量に蜜を含んだ雄花がある。
バナナ畑;向こうにはビンロウのプランテーションが(台湾)
バナナの花序先端の雄花
苞の間の雄花
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