ジガバチソウ Liparis krameri (ラン科 クモキリソウ属) |
ジガバチソウは北海道から九州、朝鮮に分布する多年草。アカマツ林やコナラ林などの二次林に時折成育するランであり、どちらかといえば尾根筋などの落葉量が少なく、安定した立地に生育するように思われる。ロゼットを形成するので、大量の落葉の堆積は苦手なのであろう。5月から7月にかけ、数個から10(20)ほどの花を咲かせるが、同時に多数の花を咲かせているものに出会うことは少なく、開花している期間があまり長くないのではないかと思う。花の色は緑色から黒褐色のものまであるとのことで、黒色のものがジガバチを連想させることから、和名が付いた。地下に球形のバルブがあり、2枚の葉を出す。葉は長さ3〜8cmで、横の脈が目立ち、網目状の模様がある。 |
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