ホウオウゴケ

ホウオウゴケ　Fissidens nobilis　（ホウオウゴケ科　ホウオウゴケ属）

　ホウオウゴケは日本全国、アジアの温帯から熱帯、オセアニアに広く分布する蘚類。長さは数センチから９ｃｍほどになる比較的大形のコケで、名前の通り、鳳凰の羽をイメージさせる美しい姿である。葉片は数数の細胞層から構成されており、腹側は表と裏に分かれて茎を抱くように付いている。複数層の細胞から構成されているので、コケ植物としては充実した体制なのであるが、乾燥に対する抵抗力は弱いようで、渓谷の、常に水がしみ出る斜面などに生育する。