トヤマシノブゴケ Thuidium kanedae (シノブゴケ科 シノブゴケ属) |
トヤマシノブゴケは日本全国、朝鮮・中国・極東ロシアなどに分布する蘚類。渓流や山間の小川などの岩・土・朽木などの上に生育する。この仲間としては大型の部類に入り、美しい。 この仲間は、中心に勢いのある茎があり、これから枝が出る。茎についている葉は大きく、枝の葉はごく小さい。葉の細胞表面にはパピラと呼ばれる突起があり、パピラの数と形が分類の決め手になる。トヤマシノブゴケには、先の分かれたパピラがある。 学生時代、文献には記載されている区別点がなかなかわからなかった。先生に見て頂くと、簡単に同定していただける。・・・・能力の差は歴然!と思っていた。その後、パピラの先端が分かれているか、いないかを確認できるかどうかは、顕微鏡のレンズ性能に大きく依存していることがわかった。分類には、細胞表面の突起物の突起・・・そのレベルの確認が必要である。 |