クックパイン Araucaria columnaris  (ナンヨウスギ科 ナンヨウスギ属
クックパイン Araucaria columnaris
クックパイン Araucaria columnaris
 オアフ島を車で移動していると、遠くの山の尾根に針葉樹らしい樹木が植栽されているのが見えた。ずいぶんと樹高が高い。近寄ってみると、特有な樹形からナンヨウスギの仲間であることはすぐにわかった。ハワイではCook pine 、英名はCoral reef araucaria とのこと。前者は探検家キャプテンクックに由来するのであろうか、後者はサンゴ礁のナンヨウスギといった意味になる。
 Cook pineはニューカレドニア原産の高木。樹形は細い円錐形で高さ60mにもなる。

枝先だけに葉が付いている先端部分の小枝の付き方
太さ1cmほどの小枝葉幹
 Cook pineの樹形は独特で、幹から一定間隔で枝が出ている(車枝)。幹の下部は枝が枯れ落ちて竹の節のような環がある。この環の間隔が1年間に伸びた主幹の長さなのであろう。幹から出る枝は一度だけ枝分かれして小枝を出す。この小枝は枝分かれせず、年々成長して長くなる。この小枝には披針形で長さ4〜7mm、幅3〜5mmの葉が螺着しているので、太さ1cmほどのひも状である。小枝は上向きに出るので、枝の先端から中ほどまではちょうど鳥の羽のような状態になる。つまり枝の先端の小枝は短く、基部の方になると長くなり、やがて垂れ下がる。小枝はやがて役割を終えて枯れて脱落する。このために、枝の先端部だけに葉が付いた小枝が付いている。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top