ブラジルマツ(パラナマツ) Araucaria angustifolia ナンヨウスギ科 ナンヨウスギ属)
 和名は、ブラジルマツとパラナマツがあり、統一されていないようである。名前から見ると、南米産であることは間違いない。樹木の形は、異国情緒たっぷりというか、日本のものではないことはすぐにわかる。同じ場所からいくつかの枝が出る「車枝」となっており、この跡がかなり太くなっても残って、まるで竹の節のように見える。葉はコウヨウザンによく似ているが、同じ裸子植物ではあっても類縁関係は遠いのであろう。枝から出た葉の先端は鋭く、枝が成長してもかなりの期間は残っている。葉は脱落しにくく、枝に付いたまま枝ごと枯れて落下する。
 裸子植物の中には、イチョウのように融通性のある成長を行う種もあるが、ブラジルマツを見ると、これが元々の裸子植物の姿なのかと思う。厳密に節から枝が輪生する姿は、スギナを連想してしまう。
ブラジルマツの樹形枝の様子
枝先の様子葉は脱落せず、枝が太くなっても残るブラジルマツの幹
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