ホウビガンジュ Nephrolepis biserrataツルシダ科 タマシダ属
ホウビガンジュ Nephrolepis biserrata (那覇市末吉公園 2010.07)

 那覇市の石灰岩地の公園で崖一面に垂れ下がるシダ植物が眼に入った。実に見事で熱帯景観である。図鑑を探すとホウビガンジュと判った。ネット上の画像も同じ場所で撮影したとわかるものが結構あって、シダが垂れ下がって生育していることに思わずシャッターを切ったのは皆同じなのであろう。

 沖縄の植物名の中には憶えにくいものが結構ある。中国名なのであって、漢字がわからないとカタカナ書きにすると意味不明なのである。ホウビガンジュは「鳳尾貫衆」鳳凰の尾羽シダということだそうだ。漢字を見ると名前を覚えることができそうである。フロリダ、メキシコ、西インド諸島、中米、南米、アフリカ、東南アジアなどに分布する熱帯シダで、英語名はgiant swordfern ;巨大剣羊歯。

 ネット上の画像を見ると、直立したものもあるし、ハンギングバスケットで栽培され、上から垂れ下がっているのもある。平坦な地形では立ち上がって生育せざるを得ないが、崖などでは長く垂れ下がって生育するということであろう。この点は、同属のタマシダにも共通している。ホウビガンジュの葉は最長で2mにも達する。
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