卒業式にサクラを −今年もやるぞ!−

2007年2月6日
 昨年のサクラ開花実験では、一応卒業式には間に合ったものの、満開になった枝もあるしまだ堅いつぼみであった枝もあった。「まだら咲き」である。そのために開花期はずいぶんと長く、3月12日に咲き始め、3月の終わりにも咲き残っている状態であった。
 まだら咲きの原因は、枝にかけられたビニール袋であったと考えている。開花実験直前までかけられていたビニール袋のため、冬にもかかわらず昼間には結構温度が上がってしまったために、休眠が十分ではなかったものと思われる。冬が来たことを十分認知できなかったために、その後の加温で春が来たことを認識できなかったということである。
 昨年は開花以降、基本的には何にも撹乱してしまう作業は行ってこなかったので、理論通りに開花することを期待している。本年は温室を作らなくても開花するのでは?といった声も聞かれるが、地球温暖化が進行しても3月20日に満開になることはないであろう。
 本年度の開花実験では、対象となっている2本のソメイヨシノの他、岡山市内の各地で気温の測定と開花状況の調査を行う計画である。岡山市のヒートアイランドはどの程度なのであろうか? 応用数学科の学生がやり始めた「大学祭にサクラを」は失敗したものの、学術的な成果をあげる段階にまで生長しつつある。

昨年の状況をふまえ、本年は改良された温室の建設風景

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