アラカシ Quercus glauca Thunb. (ブナ科 コナラ属) |
アラカシの葉は長さ5〜10cmでやや変異が大きい。4月になるとまるで落葉樹のように一斉に新葉を展開させる。常緑樹としては、もっとも早い時期に葉を展開させる種の1つであろう。春早くからの葉の展開は、光合成を行う期間を十分に取ることができる点では有利であるが、遅霜の被害を受ける可能性もある。このことが本種の分布に関係しているであろう。新葉は淡い緑色の物と赤褐色を帯びる物がある。 葉の裏面は粉白色。短毛があるが、その存在はルーペで見ないとわかりにくい。ライターであぶるとその部分が深い緑色に変わる。裏面の白さは、毛の存在よりもロウ物質の粉が分泌されているためであることがわかる。 |