アラカシ Quercus glauca Thunb. (ブナ科 コナラ属) |
アラカシの葉はやや変異が多い。側脈は8〜15対であるが、8〜10対のものが多い。葉脈は裏面に突出する傾向があるが、あまり凸凹が目立たないものもある。鋸歯は上2/3から半分にあり、先端にいくほど鋭くなる。側脈の数が多いものほど、鋸歯は鋭くなる傾向がある。若木や勢いの良い枝では葉脈の数が少なく、鋸歯は低くなる傾向がある。側脈の多いタイプの葉は、遺伝的なものではないようで、同じ個体でも枝の一部に側脈の数が多く、サイズの大きな葉が出る。側脈の多い葉の出る理由はわからない。 アラカシはシラカシと区別しにくい場合があって、時として誤同定される。葉裏の白さが不明瞭で淡い緑色のものがあるからで、勢いの悪い前年葉でそのような傾向がある。 |