コナラ Quercus serrata Thunb. ex. Muuray  (ブナ科 コナラ属
 コナラの葉は乾燥した場所に生育するものでは小さく、適潤な場所では大きくなりやすい。伐採されたり、初夏に出る葉の形も乱れやすい。このような変化の他、遺伝的な多様性があるようで、ナラガシワとの区別が困難なものもある。

 葉の長さは5〜15cmで、20cmほどのものもある。若葉では、葉の表面に毛があるが、比較的早期に脱落し、ほぼ無毛。裏面は灰白色から淡緑色で、微細な星状毛と絹毛がある。星状毛はルーペでも確認できないほどの大きさで、絹毛はかろうじてルーペで見える。側脈は7〜12対であるが、8対程のものと11〜12対のものが多いように思う。11対程度の葉は形が整っており、生長した個体の側脈数は11程度で落ち着くのではないかと思う。芽生えや伐採後のシュートの葉、初夏に伸びた枝にできる葉は形が乱れ、側脈数が8前後のものがでる傾向が高い。
コナラのは葉(この葉の側脈は12)
裏面は灰白色
主脈付近の裏面拡大;絹毛がある裏面鋸歯付近の拡大

1.コナラ 2. 3.葉の変異 4.コナラの花 5.紅葉 6.枝と樹皮 7.ナラガシワとの区別点
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