アオギリ Firmiana simplex (L.) W.F. Wight (アオギリ科 アオギリ属)
 アオギリは高さ15mになる落葉高木。日本では伊豆半島、愛媛県、高知県、大隈半島、琉球列島などに自生地が知られている。東アジアの亜熱帯から熱帯に分布する。海岸林や二次林に成育するとされているが、温暖な地域では庭園木や公園木・街路樹に利用され、植栽されている。
 岡山では自然分布はないが、種子によって自然に芽生え、大きくなる。生長は旺盛で、伐採されても萌芽性が高い。若木の間はもちろん、太くなっても幹が緑であり、和名の由来となっている。若木を根から掘り取って採取してきた学生さんが居た。標本にするために、定石通り根からとってきたわけであるが、見て驚いた。地上部に比べてずいぶんと太い。根が栄養分の貯蔵庫になっているらしい。地上部を伐採しても、萌芽して急速に生長してくることの仕組みがわかった。
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