アポイハハコグサ  Anaphalis alpicola Makino form. robusta Hara
 アポイハハコグサは見た感じ、確かにタカネヤハズハハコと少し形が違うかな、という印象は受ける。しかし最近はあまり別種 Anaphalis apoensis Nakaiとして区別せず、タカネヤハズハハコの品種として扱う方が妥当と考えられているようである。
 アポイハハコグサは、かんらん岩から成るアポイ岳の斜面中部から尾根筋に生育する。ハイマツやアポイカンバが生育していない、ほぼ裸地に近いような明るく開けた場所に多い。乾燥しがちな立地に生育するように思われ、この点はやや湿ったところに多いタカネヤハズハハコの生育立地とは異なっている。それとも、かんらん岩から成る土壌は、水分保持力が高いのだろうか。
文章・画像:太田 謙
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