サワシロギク Aster rugulosus (キク科 シオン属
 サワシロギクは湿原の中では周辺部の比較的草丈の高い場所に生育する。葉の形はキク科とは思えないほどの細長さであり、質感を抜きにすれば、長い柄を持つ根生葉の形はイネ科などの単子葉植物との類似性が高い。湿原周辺の単子葉植物の生育する群落の中での生育に適応した葉の形である。
 種子(そう果)には長さ4mmほどの冠毛があるが、湿原の中で綿毛のついた種子をまき散らしているという印象はない。風に種を乗せて飛ばしても、湿原に落下する確率は低く、湿原内のほかの場所に種子を散布する程度のつもりなのかもしれない。


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