ダキバアレチハナガサ Verbena incompta (クマツヅラ科 クマツヅラ属
 ダキバアレチハナガサは南アメリカ原産の帰化植物で多年草。荒地に生育する。アレチハナガサと混同されていたが、葉の基部がアレチハナガサのように次第に細くならず、広いままで対生する2枚の葉の基部が接するので、葉が茎を抱くように見えるところから、抱き葉アレチハナガサの和名となった。草丈は1mを超え、茎には剛毛がある点でもアレチハナガサと区別される。花は6月から9月。最初は総状の花序であるが、次第に長くなって尾状の花穂が集まって総状に見える花序を形成する。

 帰化植物は増えたり、衰退したりの変動があることが多い。ダキバアレチハナガサだよ、と教えてもらったのはそんなに昔ではない。10年近く前の山口での話。しかし、現在はこれ以外のハナガサを探すのは大変といった状況で、岡山でもほとんどがダキバになっているのではないかと思う。ほぼ毎日散歩する放棄水田のあぜ道沿い、年に数回刈り取られる場所にダキバが生育していたが、年々個体数を増やし、こんな見事な群落となった。刈り取りが必須のようである。早朝からモンシロチョウがたくさん吸蜜に飛来していた。
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