10/28 ドローンがやってきた |
湿原を上から眺めてみたいという欲望は強くあった。 元々湿原植生は小さくて、相対的には巨人である人間が上から眺めているわけなのだが もっと上から俯瞰してみたいという気持ちである。 湿原の周辺の樹木に登り、上から眺めるという作業は多くの湿原で試みた。 しかしながら、湿原の周辺に生育する樹木からの眺望程度ではとても満足できるものではない。 自然保護センターの湿原では、自然の遷移に伴って本来はそうなって欲しくない カモノハシが大きく株を形成して生長し、湿原を覆い隠してしまう状態となってしまった。 1つは湿原の遷移であり、次第に生育している植物が栄養分を蓄積し 大きく育つようになってしまった。 放置しておけば植物は蓄財して豊かになってしまう実態を証明したといえよう。 もう1つの問題点は、これも自然の摂理なのであるが 土砂が流れ出て水路が明確化し、深く掘れたために水位が相対的に低下し 乾燥化してしまった部分が広くなりつつある点であった。 湿原から流れ出る土砂と流れ出る土砂のバランスで湿原内の地形が形成される。 流れ込む土砂がほとんどない岡山県自然保護センターの湿原では 流れ出た土砂を補うために、外部から土砂を供給してやる必要がある。 今後、刈り取りによる湿原内有機物の搬出と、土砂の供給作業が待ち構えている。 |