追跡調査 その7 (2001年4月28日、5月3日)


 水路の深掘れに関する対策(土嚢による堰堤構築)を実施して3回めのリュウキンカの開花である。昨年もリュウキンカの開花は回復しつつある印象があったが、本年の開花は見事であった。昨年の生育がまばらであったのに比べ、本年は一面とはいかなものの、ほぼ全面を覆って開花する段階にまでリュウキンカの開花個体数が増加している。生育している個体の勢いも旺盛であり、株が大きくなっていることがわかる。昔の状況にもどったとの話がたくさん聞かれ、対策を実施して3年後に、一応の成果を収めていると評価できる。この季節の鯉ヶ窪をぜひご覧ください。
リュウキンカの群落リュウキンカの群落リュウキンカリュウキンカ
 リュウキンカの生育は、湿原域の北側で旺盛であるが、この地域は従来はあまり生育が見られなかった地域である。リュウキンカの新たな定着があったものと思われる。一方、南側の地域はやや生育量が少ない。南側の森林が発達し、やや日照が不足する状況になっているものと考えられる。今後の課題である。


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