1.趣旨説明
亀田 修一(総合情報学部 考古学) 


 当岡山理科大学『岡山学』研究会は、「岡山」という地域を、自然科学と人文科学のいろいろな方向から検討し、みなさん方にできるだけわかりやすく知っていただこうということで始めた研究会です。
 これまで「第1回 岡山発! 縄文のナゾ最前線−6000年前岡山人は何を食べたか−」、「第2回 備前焼を科学する−窯はなぜ移動したか−」、「第3回 備前焼を科学するPart2−窯変・形態・流通−」というシンポジウムを行なってきました。

 岡山は本当に自然に恵まれたすばらしい地域ですが、その大きな要因の1つが吉井川・旭川・高梁川の三大河川です。そこで第4回目の今年は、まず東寄りの「吉井川」をテーマに選びました。川とその流域について岡山理科大学『岡山学』研究会のメンバーがいろいろな方向から検討してみようということです。

 まず、トップバッターとして、情報地質学の能美さんと生物地球システム研究会の学生さんに「吉井川流域の地形と地質」というテーマで、この吉井川自体とその流域の地形がどのようになっているのか、どのような地質の特徴があるのかなどを話していただきます。

 次に、地球化学の関さんに「吉井川流域の地球化学図」というテーマで、吉井川流域にどのような鉱物があるのか、そしてそれらが川とどのように関わっているのかなどを話していただきます。
 3番目には、植物生態学の波田さんに「森林公園の湿原」というテーマで、上斎原村から奥津町にまたがる県立森林公園の植生とその成因、そしてその地域のなだらかな地形はどのようにしてできたのかなどについて話していただきます。

 最後の4番目には、考古学の小林さんに「吉井川下流域の先史時代遺跡」というテーマで、おもに岡山市、長船町、邑久町などの旧石器時代と縄文時代の遺跡の状況について話していただきます。

  以上のように、今回は地学系2本、生物系1本、考古学系1本で、吉井川に迫ってみたいと思います。今年からの新しいテーマがどのように展開するか、ご期待いただければと思います。


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