アフリカホウセンカ(インパチェンス) Impatiens wallerana (ツリフネソウ科 ツリフネソウ属)



 アフリカホウセンカは属名をそのまま読んで、インパチェンスあるいはインパティエンスとして販売されていることが多い。名前の通りアフリカ原産の多年草。ただし、日本では冬の寒さに耐えられないので1年草である。直射日光が当たらない半日陰でもよく成長し、次々と開花する。このような日照量の少ない場所で美しい花を咲かせる園芸植物は少なく、最近の流行の由縁である。
 花弁は5枚と数えればよいのであろうか。それは置いておくとして、顎の1つから長い距が出ているのはこの仲間の特徴である。
インパチェンス長い距をもつインパチェンスの花
アフリカホウセンカ(インパチェンス)アフリカホウセンカ(インパチェンス)
 多汁質の茎と葉の形をみて、これはツリフネソウだな、と思った。栽培してみるとツリフネソウと同様に半日陰でもよく成長する。水を好む点も全く同じである。花弁は5枚のようである。上側の1枚は先端が二つに分かれており、一見6枚に見える(これは顎かもしれない)。顎は3枚(4枚?)であり、左右に小さなものがあり、下側のものの一部が長く管状にのびて距(キョ)を形成している。
 雄しべは5本で合着しており、雌しべの先端を取り囲んでいる。雄しべが脱落すると雌しべの柱頭が表に出てくる。

 このほか、この仲間ではニューギニアホウセンカ(ニューギニアインパチェンス)も時折栽培されている。ほかの種と同様に暗い場所でもよく育つので、ビルのホールや地下街などでも植栽されている。

【アフリカホウセンカの露】

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