チョウセンヒメツゲ Buxus mierophylla var. insularis (ツゲ科 ツゲ属
 ツゲは櫛(クシ)や印鑑などに加工する緻密な材で知られた樹木であるが、残念ながら見たことがない。ここに掲載したツゲは、広島県の帝釈峡に生育しているもので、石灰岩の尾根や急傾斜の斜面で見ることができる。葉はイヌツゲに似ているが、対生である点には違いがある。チョウセンヒメツゲの葉は1cm程度で小さく、丸みをおびて縁は内曲している。茎の断面は四角であり、微毛があるとのことであるが、秋深くの観察であったためか認識できなかった。
 葉の裏面には白い筋がある。拡大して見ると白い点々なのであるが、気孔列なのであろうか?またの機会に確認してみようと思う。チョウセンヒメツゲは広島県の帝釈峡、岡山県、朝鮮、中国に分布するという。石灰岩地なのであろうと思うが、どうであろうか。どちらにしても、数m程度の高さにしかならず、急傾斜地にしか生き残ることができそうにない。
広島県帝釈峡の急傾斜地に発達するチョウセンヒメツゲの群落
チョウセンヒメツゲの枝先チョウセンヒメツゲ Buxus mierophylla var. insularis の葉
葉の裏面裂開したチョウセンヒメツゲの果実
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