アッケシソウ Salicornia europaea アカザ科 アッケシソウ属
 アッケシソウは塩分を含む汽水に生育する1年草。和名は北海道の厚岸で発見されたことによる。北海道・本州・四国に成育している。四国の瀬戸内海に生育するものは、塩田で生産された塩の流通過程でもたらされたものと言われており、岡山県の錦海塩田に生育しているものは、四国から導入されたものである。
 アカザ科の植物には汽水域の塩性湿地に成育する種が多いが、アッケシソウは特異な形である。葉は肥厚・退化して鱗片状になっている。塩分を多量に含んでおり、口にすると塩辛い。秋には紅葉し、美しい。アッケシソウはかたまって発芽する。種子はあまり散布されないのかもしれない。芽生えは乾燥した地域に生育するメセンによく似て面白い。
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