クマノミズキ Swida macrophylla (ミズキ科 ミズキ属
  クマノミズキは本州、四国、九州に分布する落葉の高木。三重県熊野地方に生育するミズキという和名がついているように、近畿以西に多い。ミズキは水分を多く含む、水っぽい木であるとの意味であるが、生育には当然水分を必要とし、谷沿いなどの水分条件の良好な場所に生育する。生長は速く、条件がよい場所では1年間に1m以上も生長する。土壌が良ければ、伐採跡にも多数生育する。材は柔らかく、カミキリムシ類などの食害を受けやすい。谷沿いの攪乱地などに侵入し、急速に大きくなる樹木であると考えられる。
 ミズキとは葉が対生であること、葉柄が葉身の半分程度で短いこと、棚状の枝とならないことなどにより区別できる。岡山県ではクマノミズキは低地に分布し、県北の海抜の高い地域にはミズキが分布する。
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