ナンブイヌナズナ Draba japonica Maxim. ( アブラナ科 イヌナズナ属 ) |
ナンブイヌナズナは高山の蛇紋岩地に生える多年草。北日本の蛇紋岩地として有名な、東北地方岩手県の早池峰山系と、北海道の夕張岳、日高山系に分布する。蛇紋岩の岩場に生えて初夏に黄色い花を咲かせる。蛇紋岩の露岩が目立つような場所に生え、岩の隙間から斜上したり、やや垂れ下がるように生える。 葉や茎には星状毛が生え、全体にやや白っぽく見える。高さは20cmくらいで、黄色の花を次々と咲かせる。名前は南部犬薺である。南部とは南の方の地域の意味ではなく、岩手県や青森県の一部地域の古い地名である(例:南部鉄器)。南部地方に産するイヌナズナの仲間であるためこの名がついた。 |
文章・画像:太田 謙 |