ユズリハ Daphniphyllum macropodum (ユズリハ科 ユズリハ属)
 ユズリハは福島県以西の本州・四国・九州・琉球に分布し、朝鮮南部から中国にも分布する。暖温帯から亜熱帯に分布するということであるが、岡山県では温暖で乾燥する沿岸部には生育が少なく、県中部から北部の暖温帯上部に分布している。乾燥に弱いのではないかと思う。高木であるらしいが、まだ亜高木ていどにまで生長したものしかみたことがない。主幹の分化が明瞭ではない感じで、灌木的な樹形の感じがするが、伸びる時には伸びるのかもしれない。
 ユズリハは、新しい葉がでそろった後で古い葉が落ちるという意味で、ちゃんと引継を済ませてからの落葉する様が縁起物とされているらしい。昔は正月の飾りものにされていたが、最近はとんとお目にかからない。林内に生育しているものの葉はしっかりとしているが、林縁などの日当たりの良い場所に生育しているユズリハの葉はだらりと垂れ下がり、あまり格好が良いとは思えない。日当たりが良い場所では、垂れ下がっている方が好都合なのであろう。


種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる