マテバシイ Lithocarpus edulis (ブナ科 マテバシイ属)
 マテバシイは九州南部から南西諸島に自生する常緑の高木であり、日本固有の種である。5月のおわり頃から6月にかけ、尾状の花序を形成する。雌花の花序はまとまった1つの花軸につき、ドングリも群れて形成される。ドングリはそのままでも食べられるので、救荒食として各地に植栽された。このために古くから本州各地の沿岸部などに植栽されたと思われる。最近では街路樹にたくさん植栽されるようになり、大きなドングリを稔らせているのを見かけるようになった。
 葉は15cm以上になることもあり、大きくて厚い。萌芽再生力も高く、伐採されるといち早く再生するので、純群落を形成しやすい。群落内は葉量が多いためか非常に暗く、ほとんど林床に植物が生育しない。斜面下部などの肥沃な土壌地を好む。
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