オキナワウラジロガシ Quercus miyagii (ブナ科 コナラ属 常緑カシ類)
 オキナワウラジロガシは鹿児島県奄美大島、徳之島、沖縄県に分布する常緑カシ。この画像は奄美大島の金作原で撮影したもの。自然観察コースが設定されているので、ものすごい数の人々が観察し、驚嘆してカメラに収めていると思います。ドングリは大変大きく、この仲間では最大とのこと。この大きさでは、数をたくさんつくることはできないであろうと思う。周囲には葉を手に取れるほどの小さい個体は見当たらなかったが、繁殖力はどうなのであろうか。

 さて、みごとな板根であり、しっかりと踏ん張って立ち上がっている。この木の生育地は谷底に近い斜面下部であり、奄美にしては樹高もそこそこ高い。ウラジロガシも土壌の浅い岩礫地に生育することが多く、時に板根を形成する。ドングリの大きさは異なるものの、生態的特性に共通性が見られる。
奄美大島金作原のオキナワウラジロガシの板根
上画像の反対側オキナワウラジロガシのドングリ

 沖縄島でオキナワウラジロガシの生育地に案内していただいた。連れて行っていただかないとたどり着けないほどの少なさであるのは奄美大島と同じ。中国地方のものと比べると、葉は細長く、先端がさらに長く尾状に伸びているように思われたが、十分にその様子を画像に収めることができていない。

 あの、巨大なドングリが落ちていないか探したのだが、沖縄にはドングリをみのらす木がないので台風の後は子供たちも含めて争奪合戦になるとのこと。はるか上空に1つだけ枝についているのを確認でき、葉の間から撮影に成功した。
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