スティッキ−・パープル・ジェラニウム Geranium viscostissimum |
ロッキーに登る前の駐車場、背丈の高いフウロソウが咲いていた。花も大きくて美しい。しかし、葉は砂をかぶったように汚れた感じ。急がなければならない状況であったので花を中心に7枚の画像を取得して走り出した。その間20秒。この場所以外には出会わなかったので、低山、低地に分布する種であろう。 英語名はSticky purple geranium 粘る紫風露草の意味。学名の種小名もねばねばするの最上級、「メッチャ粘る風露草」である。葉の表面は粘液を分泌する毛が多く、霧を吹き付けたような感じとなっている。裏面は脈上に長毛があり、腺点が見える。草丈は50cmほど。花は直径2cmほどありそう。濃い紫の脈があり、美しい。 本種は粘液により食虫植物としての側面があるとされ、実際にタンパク質が消化され、吸収しているらしい。ただ、タンパク質の分解は植物からの分泌か、葉の表面に生育する微生物に由来するものかは不明であるらしい。葉の表には虫は気づかなかったが、裏面にはカの仲間が付着していた。つかまってしまったのであろうか。 粘液を分泌する植物は結構あるが、粘液がどのような役割を演じているのかには幅があるように感じている。分泌物は虫寄せであったり、虫よけであったり、虫の捕獲であったりするし、排泄行為の場合もあるのかもしれない。 |