オランダフウロ Erodium cicutarium subsp. cicutarium
  ここに掲載しているものは、ジャコウオランダフウロ Erodium moschatum  と長く記載していたが,図鑑の記述をよく読み同定してみると,オランダフウロが正しいと思われる.訂正して,お詫びいたします.
 オランダフウロはユーラシア原産の一年草または越年草で畑の縁などに生え,砂地や乾燥した場所にも生育することができる.花期は4月〜8月で,赤紫色または白色の花を咲かせる.乾燥地に生育している個体や,水分が足りていない個体は花を閉じていることもある.牧場でよく見かけるため,飼料に混入することにより帰化し広まっていると思われる.

 ジャコウオランダフウロと比較すると,オランダフウロは萼片の先端に長い刺毛があり,分果の頂部の凹みに多くの腺点がある.また,オランダフウロの葉はジャコウオランダフウロより深く切れ込み,葉を千切ると悪臭がある.
 全国農村教育教会が発行している日本帰化植物図鑑に掲載されているジャコウオランダフウロの花の写真は,刺毛のようなものが写っておりオランダフウロだと思われる.写真だけで同定するのではなく記述内容をよく読む必要がある.(2009/01 訂正)
文章・画像:松岡 憲吾