ダイズ Glycine max subsp. max マメ科 ダイズ属



 ダイズはツルマメから品種改良されて作出された一年草である。タンパク質を多量に含むことから、豆腐・納豆などをはじめとし未熟なものを「枝豆」としてゆでて食べるなど、食卓に欠かせない食材である。夏に枝下に淡紫色の花を咲かせる。
 昔から水田の畦などに栽培され、畦豆などとも呼ばれてきた。近年は輸入物が多くなり、若い豆を食べる枝豆としての出荷が中心となり、都市近郊でも水田の転換作物としても栽培されている。
ダイズダイズの花
ダイズの花枝豆
 ダイズなどのマメ科植物は空中窒素を固定できる根粒菌と共生しており、痩せ地でも生育できる。このような性質があるため、ダイズの種子にもタンパク質がたくさん含まれている。このタンパク質はそのままでは消化に難があるので、豆腐や納豆など、消化しやすい形に加工し、食されることが多い。乾燥重量の40%をタンパク質が、20%を油脂が占めている。煮豆などのほか、味噌・醤油・納豆などの発酵食品、また豆腐およびその加工品として油揚げ、ゆば、きなこなど多彩な食品に加工されている。油脂からはサラダオイルなどに使用される良質の油が得られ、マーガリンやマヨネーズなどにも加工される。しかしながら自給率は5%にすぎず、口に入る大豆はほとんどが輸入品である。

種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる