コバノセンナ Cassia coluteoides (マメ科 カワラケツメイ属
 秋も深まりつつある中で、ジャケツイバラの花を連想させる、美しく光沢のある黄花が咲いているのを見つけた。調べてみると、カワラケツメイ属の木本であった。和名や学名が混乱しているようであるが、コバノセンナとしておく。
 コバノセンナは南アメリカ原産のツル性の木本であり、常緑である。九州などの暖地では野外で越冬し、庭園などに植栽されているようである。岡山でもどうにか野外で越冬できるようで、撮影した物は露地での栽培であったが、多くは温室などで栽培されている。英名はスクランブルエッグであるとのこと。茎は株元から立ち上がり、スタンダード仕立て程度にはできそうである。ツル植物との書き込みもあるが、低木としてもよさそうな樹形であった。葉は厚く、偶数羽状複葉であった(近縁種のモクセンナは、奇数羽状と記されている)。小葉は卵状長楕円形で、縁が肥厚している。花は10月から12月にかけて咲き、花期は長い。花の直径は3〜4cmで5弁。中心の物が大きく、心形になっている。2本の湾曲したおしべが左右にあり、中心部に1本のおしべがある。花の中心部には退化したおしべと思われる物が4本(7本?)ある。
 秋から冬にかけて花を咲かせる樹木は少ない。地球温暖化が進行すれば、各地で栽培される植物かもしれない。
コバノセンナコバノセンナの花
コバノセンナの葉:偶数羽状複葉小葉の拡大


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